ここでは、カードローン以外の各金融機関のローンを紹介します。

 カードローンは金利が高く、友人知人にもあまり知られたくないし、家族に対しても隠したい人はたくさんいます。しかし多くの場合「周囲に知られないように」と考えている時点で、あまり計画的とは言えないかもしれません。無計画にカードローンに手を出す前に、冷静にローンを選別することは大事です。今回はカードローン以外の融資についてご紹介していきます。

金融機関のよくある融資

 金融機関によってローンの名前は様々です。ここでは一般的な以下のローンを紹介します。

  • 住宅ローン
  • マイカーローン
  • 教育ローン
  • フリーローン

住宅ローン

 よく耳にするローンですね。家を買う時に使います。これは目的が固定されていて、その他のローンには使えません。しかし、持ち家がなく月々の家賃が厳しい人ならば、返済額を整えることで生活を安定させる手段の一つとなります。さらに、大きな強みは「住宅ローン控除」です。所得控除で年間数万円が戻るとすれば、たとえ一人暮らしであったとしても起死回生のマイホームという選択肢もあります。 
 そして、せっかく銀行に出向くのですから、住宅ローンの相談と共にその他のローンについて相談してしまう方法もあります。住宅ローンに組み込むことはできなくても、ついでに相談することはできます。銀行によっては、住宅ローンと一緒にそうだんすることで、利息が減額されるなどの特典があります。

自動車ローン

 自動車ローンは、銀行であれば利息が2%を割ることもあります。自動車販売店で斡旋するローンなら4~8%程度。急な生活費の補填として年利18%のカードローンを契約するのであれば、現在所有の車のランニングコストを考えて、燃費の良い車に買い替えることで生活費を切り詰める方法は有効です。

教育ローン

 教育というのは、非常に有効な将来への投資です。ここを削れば将来的な収入に大きく影響します。簡単に削らない方が良いでしょう。ではどうしろと、という人は、ぜひ視野に入れていただきたいです。子供はもちろん、自分にも使えます。用途の範囲も思いのほか広く、一人暮らしのための住居費用にまで及びます。例えば子供の教育費を支払うためにその他の資金をカードローンで賄うのであれば、それよりは教育ローンを使いましょう。

フリーローン

 カードローンの最大の問題は、ご利用が計画的ではない部分です。貸す側から見れば、今日!明日!すぐにでもお金が欲しい!といわれれば、本当に返してくれるのかな?と不安になりそうです。その答えが金利18%なのです。フリーローンの用途はカードローンの用途と変わりません。違いと言えば、金利が安いことと毎月返済額が決まっていること。ただ、銀行によっては審査の結果で利息が高くなることもあります。そのあたりは審査結果を踏まえてよく考えて借りましょう。

その他の融資について

 その他の融資として、各市町村が窓口である「生活福祉資金貸付制度」があります。

 生活福祉資金貸付制度とは厚生労働省が設定し、各市町村の社会福祉協議会が窓口になっている融資です。利息は少なく、種類によっては利息がかからないものもあります。また、自治体によって銀行が取り仕切っている融資を斡旋している場合もあります。

まとめ

 これらの融資は、カードローンに比べて目的や返済回数が決まっているので、金融機関も借りている方も管理しやすいですね。もちろん、借りる時の審査もより詳しく調べることになります。時には保証人が必要な場合もあるでしょう。これらのローンは、大きな信用があることで金利が安く、融資額も大きくなるわけです。簡単に言うと、こうして組まれたローンは、借り手が返さなくなる確率が低いのです。
 逆に言えば、カードローンは金利を高くし、融資額を小さくします。さらに審査を簡易化することで借金のハードルを下げています。小さな信用に少額(適切な)融資をするわけです。

 カードローンに限らず、ローンは非常に便利なツールですが、使う時は自己管理して有効活用しましょう。金融機関と借り手が、お互いに利益を得る関係を保つことが大事です。次回は、「生活福祉資金貸付制度」についてお話しようと思います。それではまた。